「鎌倉殿の13人」、畠山重忠の最期を描いた回、
中川大志ってすごい、と初めて思った。
すごい描かれ方のシーンだった。
途中までは、また合戦か、くらいの気持ちで見ていたら、
とんでもない展開になっていって、
思いもよらない結末に。
今まで、坂口さんシーンだけ録画を残していたのだけれど、
初めてそれ以外の人の録画を残した。
中川大志の表情ひとつひとつに魅了された。
戦いたくないのに、
戦わねばならない流れにあらがえない。
お互いに。
そのどちらのやるせない無念の思いもにじむ、
納得の場面だった。
三谷さんは、どういう思いで今回の大河を書いているのだろう。
「上に立つものの浅はかな考えで、
世がめちゃめちゃになってしまう」
でもその体制を変えるのは生やさしいことではない。
ひとつひとつの用意されたシーンは意表を突くもので、
役者の魅力も存分に引き出されていて、
それでも、あさましく浅はかな人たちの姿もこれでもかと示されて、
ほんとに見るのが辛い話。
楽しんで脚本を書いているように思うと、
三谷さんってどんなサイコパスなんだ、
という気もしてしまうけれど、
それこそ私の浅はかな思い込みかもしれない。
三谷さんなりの強い願いがあって書かれているようにも
思えてくる。
逆説的に。
いよいよ義時が覚悟を決める段階になってきて、
これから、本来在るべき形に向けての
ほんとのテーマが現れてくるのかもしれない。
坂口さんはどんな変貌を遂げていくのか。
(あまり史実を知らないので)
今も毎回、見るのに勇気がいる「鎌倉殿」。
早くほんとに心熱くする展開が来てほしいと願う。。。