16話は、またつらい話だった。
史実などを予習してないので、平賀源内があんな最期とは知らず、
前回から様子がおかしくなってる源内に違和感を覚えてたんだけど、
こんな無念な思いのものになるなんて。
今まで、アイデアマン源内というイメージしかなかったので、
こんなにいろんな面をもっている人だったんだ、と驚く。
やっぱり陰謀渦巻く展開になっちゃうので、
まだまだこれからしんどい場面の覚悟はいりそう。
「わからないときは、楽しい想像をする」
という蔦重たちの流儀が、こんなふうに生きてくるなんて。
最後、蔦重に里見さん須原屋が、源内の本を出し続けると語ることで前を向いていく。
ラストが、蔦屋の前で蔦重が明るく客寄せをしているシーンで終わったことは、
やっぱりちょっと気持ち救われる。
胸の内によほどの思いがあっても、呑み込んでこうして続いていくんだ、と。
この作品は、吉原が舞台になっていてもそれほど隠微な感じを受けないのは、
「本」というものが全体のカギになっているせいもあるのだなあ、と思う。
もともと蔦重が、花魁たちに本を届ける役割をしていたこと、
瀬川がいつも本を読んでいたこと、
吉原への関心を、本でつないでいること、
蔦重が、本作りを通して人生の喜びに目覚めたこと、、、。
本とは、世の人にツキを与えるもの。
その人がいなくなっても、いつまでもその存在を残して伝えていけるもの。
「本」の持つ力を思い起こさせてくれる。
この先も予習はするつもりはないので、
また展開に驚かされていくんだろうけど、
毎回、「次回」というのが出てハッとするくらい、1話があっという間。
森下佳子さん脚本のえぐさもわかってきて、
ますます油断ならない気がする。
流星さんたちは今どのへんを撮影しているのやら。
撮影はあと6カ月?
横浜蔦重がなじんできて、
ますます自在に存分にいろんな顔を見せてくれるのを楽しみにしたい。