展開をドキドキしながら見てきた「御上先生」が終わった。
いろんな関係がありすぎて、
ちょっと頭の中で混乱するところはあったけれど、
メッセージいっぱいの最終回だった。
考えるのがきつい問いかけの連発で、
考えても自分には何もできないと思うことは考えるのをやめてる私を、
突きつけられてるような気持ちで、
ずっと息を詰めて見ていた。
余分なBGMがないからよけいに。
心の中に重い、苦いものを抱えてる人だらけで、
苦しい話。
そういうことから目を背けてはいられない時代、ということなのかな。
「考える」のは、きついこと。
「考える力」は、考えても答えが出ないことを、投げ出さず考え続ける力のこと。
生徒たちが純粋に考えて動いていったところが
この作品の示す希望。
変えることはできる、ということ。
若者の存在が、旧い大人を動かしていく。
教育への期待と、その魅力を見せてくれたのも
この作品のメッセージ。
「答えの出ない質問」は、未来そのものだということ。
教育が国を変えていくということ。
子どもたちを大切にすること。
作品のテーマとしては、
後半は組織の中の不正問題中心になっていたけど、
前半の指導要領や教科書検定問題から経済格差と教育機会のこと、
そういう教育関連のリアルを取り上げて切り込んでいくところに
期待感があった。
たくさんの要素を詰め込んでいたこの作品、
最後「そして、ぼくは行く」と締めくくったところに、
まだ道のりはこれから、ということで。
御上先生ほどのスーパーティーチャーでなくても、
思いを持っている人が、今日も関わっているのだと
忘れずにいたい。
それにしても、松坂桃李はやはりすごいなと思う。
再来年の大河が楽しみになる。