「怪物」を観て以来、YouTubeでつい関連動画を検索して見てしまってる。
昨日、坂本美雨さんが是枝監督とトークしている番組をみつけて、
その中で、映画の最後にかかる「Aqua」という曲が流された。
美雨さんのお父様、坂本龍一さんの曲。
映画にまつわる坂本龍一さんの話題には、
美雨さんも感極まる瞬間もあって、改めて、
素敵な音楽家を喪ってしまった、という気持ちが募る。
私が「怪物」を観たときに、最後の方、ずっと涙ぐむような気持ちでいて、
それはいまだに自分でも説明がつかないんだけど、
「Aqua」を曲だけで聴いたとき、
ああ、この曲の力だったんだ、
と気づかされた。
映画のラストでこの曲を使うことは、
是枝監督が仮編集をしたときから決めていて、一度も動かなかったそう。
監督は、
「なにかを、この歌は、寿いでいる、祝福している歌だ、と思いました」
と言われていた。
この曲を聴いているだけでも、なにか心に満ちてくるものがある。
あの映画のラストでひたひたじわじわと心をつかまれ続けたのは、
この曲の音の世界に包まれたからだったのだなあ、
と、なんだか納得した気持ちになった。
坂本龍一さんのピアノ、
そのとき、とても静かな曲なのに、とても心惹きつけられて、
録画を残してある。
「戦場のメリークリスマス」も印象的な曲だけど、
それよりもっと心のどこかにあたたかく触れてくるような、
そんな気がする坂本さんの曲だった。
坂本さんの音楽を聴きに、
また「怪物」観に行きたいなあ。