U-nextの無料期間に入ってるので、
以前見て心に残ってる映画「しゃぼん玉」をもう一度見る。
やっぱりよかった-。
ラストの方だけ見るつもりが、
そのあとまた最初の方から見てしまった。
そして、前にわかってなかったけど気づいたこと。
映画のラストの方のシーン、とてもいいんだけど、
最後10分、台詞が全然ない。
役者の動きだけで、状況の中での心情が全部表現されてて、
それも、とても伝わる、心に沁みるもの。
今まで見てたとき、台詞がない、ということ、
全然頭になかった。
欠けている要素があるなんて、何も気にならなかった。
言葉がない分、役者の表情、動きに釘付け。
林遣都は、やはりすごいなあ。
そういえば、冒頭シーン3分間も、
スローモーションの映像に、雨音とBGMだけで、
声は何も入っていなかった。
全体に静かな印象の映画なのは、こういうせいもあるかな。
全体に台詞が少ない。内面を語らない。
そして、最後の場面で台詞の代わりのようにかぶさる主題歌がいい。
この映画のために作られた曲じゃないそうだけど、
地元つながりで依頼された秦基博さんが、
自身の過去作「アイ」を提案されたそう。
ほんとに作品にぴったり。
映画の中で帰って行く主人公と、自分も一緒に歩んでいるような、
じわじわこみあげるラストに、しばらく目が離せないでいた。
市原悦子さん、田舎で暮らすおばあさん役が、ほんとにいい。
この作品が最後の映画出演だったそう。
何度でも、あの声が聴きたいなあ。
p.s.
感動さめやらぬまま、そのあといつものカフェでランチ、
なじみの店長さんにちょっとこの映画を話題にしたら、
なんと横にいた店員さんが、見たことあると言う。
こんな地味な映画なのに。
ちょっとうれしい気分。