「silent」の魅力は、画面の美しさだなあ、とつくづく思った。
ひとつひとつのシーンの切り取り方が、
色合いや画角、光、みんな美しい。
最後までこの作品には意地悪な人は出てこなくて、
みんな優しかった。
そして、ビジュアルのいい役者がそろってて、
ファッションも素敵だったから、
見ていてストレスがない。
川口春奈の受けの表情の繊細さが、
この作品の一番の発見だった。
最終回まで来て、すっかり好きな女優さんになった。
とにかく、最終回の彼女が一番きれいだった。
きつい物言いのお芝居よりも、
こういう静かで微妙な感情表現に、
彼女の魅力が出ると思う。
「イノセンス」の時のワンシーンのように。
じっくりの言葉のやりとり、
感情的になりすぎない気持ちの伝え合い、
それがとても心地よい最終回だった。
なんで湊斗くんじゃないかなあ、とやっぱり思うけど、
想と紬も最初からつながってたんだ、ということも示されて、
ちょっと納得。
「湊斗くん、絶対幸せになってね」
という言葉は、せめてものプレゼントだなあ。
ほんとに節度ある人たちばかりのこの作品、
心優しく美しい作品を届けてくれて、
ありがとう、という気持ち。
きれいすぎる気もするけど、
それはそれで、よかったと思う。
大事に大事につくられた感じのするこういうドラマが
これからももっと見たい。