モネ日記

「おかえりモネ」感想・・・その後の日々のつぶやき(エンタメから)・・・

明日は好きになるかも

反田恭平さんが、モスクワのピアノの先生に

「好きな作曲家はいますか」と質問したら、

「その質問には答えません。音楽家は全員均等に好きであるべきだと思うから。

もし君が苦手だと思ってる作曲家がいたとして、

でももしかすると、明日にはその作曲家を好きになっているかもしれませんよね」

と答えられたそうだ。

お正月のCMの中で、「嫌いな言葉はない。明日好きになるかもしれないし」

と言ってたのはこの精神から来てるのかな。

 

私はつい、いろんなものを見るときに、

これは好きじゃない、と思うと、あまりそれを受け入れたくなくなってしまう。

ドラマなどで感覚的に好きじゃない役者が出てると、

それだけでもう見る気分がそがれてしまう。

そしてそれを、自分の感性を大事にしたいような気持ちで、

あまり変えようとは思ってこなかった。

好きじゃないと思う人がいるのも

自分の中に自分の判断基準があることの証明のような気がして、

大事にしたい気持ちでいたくらいだ。

 

でもそれって、とても頑ななことだったのかも。

世界をもっと柔らかく受け止められれば

もっと心穏やかに、豊かに生きられるのかも。

自分の嫌いを変えることが損することのような気がしていたけれど、

そんな了見は狭いのかな。

別のきっかけで見方が変わったことも実際あるんだから。

いつか好きになることがあるかも、

と思って物事を受け止めていられたら、

それは幸せなことかも。

 

反田さんの演奏は、なんか惹きつけられる。

専門的なこと、音楽的なことはわからないけれど、

同じ曲を演奏しても、

なんだか反田さんの演奏には自然に聴き入ってしまう。

それは、反田さんが、素直に、音楽することの喜びを感じているからかな。

反田さんは、giveとdoの人なのだと思う。

 

今、反田さんの本「終止符のない人生」を読んでて、

BGMはショパンコンクールのファイナルの演奏。

「全身の細胞が喜びに打ち震えた、夢のような40分間だった」

と反田さんが振り返るステージ。

そんな中で考えたこと。