モネ日記

「おかえりモネ」感想・・・その後の日々のつぶやき(エンタメから)・・・

そして、生きる

坂口さんつながりで、WOWWOWドラマの「そして、生きる」

観ちゃいました。

興味はひかれつつも重そうな話だったので、迷っていたのだけれど、

ぐずぐず思ってるくらいなら、

まず1話だけでも見て、それで考えよう、と。

 

結果、6話分一気見してしまいました☆

登場人物たちがその先どうなるのか、

気になってしまって。

 

そして、私の願う結末にならなかったので、

もやもやが残ることに・・・。

 

有村架純も坂口健太郎も、

役の人にぴったりで、

他の役者も含めて、

とてもていねいにナチュラルに感情を描いてるドラマ。

岡田脚本らしく、いやな人は出てこないし、

印象に残るシーンやセリフもいっぱいで、

最後がハッピーエンドだったら、

お気に入りで何度も見たくなる作品だった。

 

つくづく、私はあまちゃんなんだなあと思う。

ビターな味わいは心がこらえきれない。

なんかすっきり救われてほしいなあと願ってしまう。。。

 

女性の心の強さが際だった話だった。

「自分で決めて選択したんだ」ということ。

ドラマのセリフの中に何回か出てくるこの言葉。

選んで進んできたからには、

その選択を肯定していく、という潔さ。

後悔は語られない。嘆かない。

瞳子とハンは、心弱い男性に、強く気持ちをぶつけていく。

いつも、女性先導で関係が動いていく。

一貫して自分の意志で行動していく女性に対して、

男性は、なんとも心が脆い。

 

途中から、坂口さん演じる清隆の人間的深まりが、

この作品の大きなテーマなんだなあ、と感じながら観ていた。

そして、坂口さんは、

好青年ができごとの中でだんだん自分を深めていく様子を、

振り幅の大きい、表情豊かで繊細な演技で

絶妙に演じてた。

有村架純も、普通だけど芯の強いかわいい女性を

違和感なく表現してた。

この二人の主演だったから受け入れられた話だという気もする。

 

ショックなエピソードもたくさん起こり、

人生のつらい局面もいくつも描かれている、

考えてみればとてもドラマチックな内容なんだけど、

作品の印象としては、

等身大の若者の生きる姿、という感じで、

自分に置き換えて考える要素がたくさんある。

 

ラストをすっきりまとまった形で終わらせなかったのは、

この先の人生で、この人たちなら、

また納得いく形での交差するところがあるのかも、

という含みなのかもしれない。

ああ、そうでないと、私の気持ちは、

とっても救われない。

こんなに引きずっちゃうので、観たことをちょっと後悔してる。

誰かに何か、言ってほしいなあ。

 

素敵な作品だったことは確かなんだけど。

 

私自身は、

自分で本気で選択してきた、とはとても言えない人生だなあ、

と心がチクチクした。

あんな強さはないし、

突きつけられる場面にもぶつかってこなかった。

なんか眩しい人たち。

 

それにしても、坂口さんは、

この作品も、おかえりモネも、余命10年も、

最初心もとない若者が、

女性との出会いの中で

年月を経て人間的に深化していく役が多いなあ。

そして、それがうまい。

そして、大変好感が持てる。

なんていい人!と思いすぎるのがコワイ。