三國万里子さんの「編めば編むほどわたしはわたしになっていった」
を読んだ。
好きな本だった。
手編みデザイナーの人。
5年間に友人に宛てて書かれたエッセイを本にしたものだそう。
三國さんのことは、「ほぼ日刊イトイ新聞」を通じて知って、
三國さんデザインの「気仙沼ニッティング」のセーターは、
奮発して買って、気に入って着ている。
子どものころ学校の中でだんだん違和感を感じるようになって、
まわりと折り合いをつけることに苦手さを抱えてきたこと、
そんな三國さんが大人になる中で、
どんなふうに人と出会って、時を重ねてきたのかが、
とりとめもなく綴られている。
独特の感性があって、
自分の感覚にも正直で。
こういう人がわたしは好きなのだと思う。
自分にはないけど、憧れる。
そして、まわりとうまくなじめないエピソードは、
きっと自分の中にもあるからホッとするのかも。
わたし自身は、それなりにそしらぬふうで過ごしてきてるし、
まわりからひどい目にあわされたようなことはなく、
逆に恵まれてきた方だと思うので、
共感するのはおこがましい気もするけれど、
でも、好きになる本・人は、そういう傾向のものが多い。
きっと自分の中にある、
解消されてないわかってほしい思いがあるんだろう。
10冊くらい読む本がたまってるけど、
図書館の予約がたくさんついてる本だから先に読んだ。
早く読めてよかった。
待ってる人が、早く心の栄養にできるように、
早く返してこよう。