「エゴイスト」、上映してる映画館をちょうどみつけて、観てきた。
たまたま映画評を見たタイミングもあって。
宣伝やパンフから想像してたのとはずいぶん違う印象の映画だった。
そして、阿川佐和子がこんなに出てるとは思ってなかった。
映画の中の鈴木亮平の台詞で「ピュア」ということばがあるんだけど、
(これ、アドリブだったらしい)
映画の舞台挨拶で語る2人の様子を見ても、
この作品を大切に思う気持ちがあふれていて、
見終わって、ああこういう映画だったのか、と納得。
同性愛の確執がテーマの話かと思ったら、
全くそうではなく。
ラストのひと言のあと「エゴイスト」というタイトルが現れるのが、
この作品の意味することを伝えてくれてた。
あるひとりの人の、とっても個人的な思いが描かれている話だと思った。
人を想うこと、についての。
ちょっと描写があからさますぎて、見るのに困るところもあったんだけど、
全体に美しくて嘘のない感じのする映画だった。
ドキュメンタリー的手法で撮影されてたとのことで、
役者さんたちがほんとに自然だった。
宮沢氷魚があの役だったのもぴったり。
彼の資質のいい部分がよく生かされてて、魅力的。
アジアフィルムアワードで助演男優賞をもらったとき、
会場でそれに涙してる鈴木亮平の表情も素敵だった。
いいキャストとスタッフで、
思いをもって作られた作品。
遅ればせながら観てよかった。